無事に昇級テストにてクラスが初級の”elementary”から準中級である”pre-intermediate”に上がったわけで、 この日はがっつり新しいクラスの初日
メンバーがまたガラッと変わるからかなり緊張していた
初日から遅刻なんて絶対したくないから余裕を持って家を出た
もうさすがにロンドンでの生活にも慣れていたし、英語は相変わらずおぼつかないけどそれでも普通に生活する分にはそれなりに対応できるようにはなっていた気がする
乗り換えもスムーズにできるようになり、電車だけでなくバスも乗りこなし始めていた。素晴らしい成長である
通っていた語学学校は、前半90分、休憩を挟んで後半90分の1日3時間。コースによってはさらに90分あるけど僕は3時間のコースだった
で、前半で10分遅刻した場合、もう前半の授業は受けれず、後半の授業が始まるまで待たなければならないのだ。(なんだかんだ10分以上遅れてもしれっと入ってくるやつもいたけど)
だからこの日は絶対遅刻したくはなかった。慣れているクラスならまだしも、初めてのクラスで遅刻してしまうと、前半の授業の内容がわからず後半からついていくのが大変だからだ
だからちゃんと時間通りに家を出た
そして電車に乗っていると、もうちょっとで乗り換えの駅というところまで来たのに、なかなかそこから電車が動き出さない
“ANGEL”っていう名前のなんか聖なる感じの駅
結構待ったんだけど、動いてくれない
さすがにそわそわしてくる。どうしても今日は遅刻したくない。というかもともと遅刻が嫌いで、これまでの学校生活や仕事でも極力遅刻はしないよう気をつけていた(何回かはしたけど)
だからとにかく朝もバタバタするのは嫌だから、いつも出発時間よりも結構早く起きるようにしている。もちろんこの日も
なのに電車が動かない。そわそわ&イライラしてくる
まぁ日本と比べると海外の交通なんて結構適当で、時間通りにバスや電車がこないことなんて普通にあるし、ある程度はしょうがない。そういうことにも慣れてきてはいた
でも電車が動かない。というか何か臭い。電車の中が何か臭いのだ。でもこれも別にこの日に始まったことではなかった
やはり欧米人はなかなかニオイがきつい人も多い。だからそのニオイが電車中に充満していることも少なくはない
車内も日本の電車より狭いから、たまにマジでキツかった
でもこの日のニオイはそういうんじゃなくて、何か焦げ臭いような煙い感じのニオイ。何だろうと思っていたら
「emergency(緊急事態)」のアナウンスがなり出した
マジかよなんだそれ
エマージェンシーとかマジかよ。何だよ
でもそれから何かアナウンスで言ってたみたいだけど、もちろんそんなの全部聞き取れるわけはないから結局何があったのかはわからない
でも周りのみんなはぞろぞろと電車を降りて行くから、電車を降りなければいけないことだけはわかった
結局そこで降りたんだけど、次の電車がいつ来るのか、というか運転再開するのかしないのかもわからなかった
もうこの時点で遅刻感MAXである
しかも、この“ANGEL”という聖なる駅は初めて降りる駅だった
だけどもう待っててもいつ動くかわからないから思い切ってここから歩こうと決めた
学校まではそんなに遠くないはずだった
だからとりあえず駅をでてみたんだけど、やっぱり初めて降りる駅だから全くわからない
しかも、4ヶ月の短期留学だから携帯も契約していない。当時自分が持っていたiPhoneはシムロックがかかっていたからロンドンではWi-Fiがなければ使えない。
別に短期だしそれでいいと思っていた
でもこういう時は困った。地図が出せない。駅もWi-Fiは通っていない
だけどありがたいことに、ロンドンは駅のそばや街のところどころにエリアマップのようなものがある。それをみれば今自分がどこにいて、どっちに向かえばいいかだいたいわかる
だからまずそれを見て学校があるエリアの位置を確認した
その地図を必死に頭に入れ、とりあえず学校がある方向に歩いてみることに
もうこの時点では学校に間に合わないのは確実だったので、諦めていた
適当に学校の方向に歩いてみると、やっぱりところどころに地図がちゃんと設置されている
ホッとしてそれを見ながら必死に歩くと、何とか学校に着くことができた
思ったより早く着いた。でも、完全に遅刻
そして自分がこの日から入る予定の教室の前を通ってみる
何かもう怖い。知らない人ばっかりだから怖い。知っている人といえば最近初級に入ってきて無理やり昇級したあの怖いトルコの女の子
なおさら怖い
とりあえず後半の授業には間に合うから、時間を潰して休憩時間になったところでその新しいクラスに向かった
そっと入ってみる…
すると一番最初に目があったのはどうやら日本人の男の子のようだった。
「あっ…日本人ですか…?」
日本語なのに人見知りな僕はビビりながら声をかけた。
「そうですよー」
的なことを言われたような(?)はっきりは覚えてない。
そんで今日からであることを告げ、適当に席に着いた。
というか今回のクラスは同じクラスに日本人がいるのかと思ってちょっとテンションが下がった
以前のクラスは日本人がいないから気が楽だった。あ、でも彼はとてもいいやつで結局この後仲良くなるんだけど
これは日本人あるあるだと思うけど、日本人の前で英語を使うのは何だか恥ずかしい。もちろんこういうのを気にせずガンガン話せる子は強いのだけど
そんでとりあえず授業が始まる
先生が来る
目が合う
「んっ…?こんなやついたっけ?」的な顔をされる
そう、僕は遅刻したのだから
初日から遅刻。きっと先生からのイメージもよくないだろう
でも違うんだ。僕が悪いんじゃない。電車がエマージェンシーだったんだ。こんなの予想できるはずがない
「電車が遅れても間に合う時間に家をでなきゃダメだ」
昔そんなことを言われた記憶もある。これは社会人であれば常識だろう
だが電車がエマージェンシーなんて予想できない。そんなこと想定して朝から動けない
僕が悪いんじゃない。電車がエマージェンシーだったんだ。全部電車が悪い。というか結局何がエマージェンシーだったのかわからない
そんな感じの目線を先生に送った。もちろん英語で全部は説明できないから
もちろんそれは先生に通じるはずもなく、僕はただの遅刻野郎だ
でも僕じゃない!電車がエマージェンシーだったんだ!
そう心の中で叫んだ。
でも先生は優しく遅刻野郎に授業の後半の流れを説明してくれた
全然聞き取れなかったけど
次のお話はこちら>>ロンドンの語学学校で同じクラスになったターキッシュガールが怖すぎてチビッた話
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