ロンドンでの生活や語学学校での生活にも慣れて1ヶ月半くらい経った
すると、どうやらクラスの数人が”レベルチェックテスト”なるものを受けたようだった
これは毎週行われていて、自分の英語のレベルが上がったと思ったら自己申告で受けられるらしい。そして基準点に達していれば上のレベルのクラスに移ることができる
僕も受けたかったのだけど、なんかその流れに乗れなくて受けそびれてしまった
まさかみんなそんな一斉に受けるなんて思わなかったし、なんだかんだそのクラスのみんなと仲良くなったから居心地も良くて甘えてしまっていたのだ
そして受けたみんなは合格。みんな次の週からpre-intermediate、要は準中級のクラスにあがるらしい
このクラスからみんないなくなるのやだなぁなんて思いながらも、次の週が始まった。 基本的に毎週月曜日に新しい生徒が入ってくるんだけど、さすがにみんなクラスが上がったこともあってこの週から大きくメンバーが変わるらしい
まぁいっかと思ってとりあえずいつもの教室へ。そう、僕はいつもの教室向かった
そして授業開始の時間
誰も来ない
だけど、この時はまだそんなにおかしくは感じなかった
やっぱり日本人と違ってみんな”遅刻”に対してそんなに厳しくなかったから、遅れてくることなんてしょっちゅうなのだ
まぁでもさすがに誰もいないっていうのはこれまでなかったから、なんていうか寂しかった
ただただ寂しかった。クラス替えでみんな違うクラスに移ったのはいいとして、今日から来るであろう新しいクラスメイトも来ない
とりあえず10分くらい待ったけどそれでも誰も来なかった
おいおい俺以外マジでみんな遅刻かよ…そう思ったんだけど、ここであることに気づいた。いや、これは本当はもっと早く気づいてもよかったんだけど、外国の学校だしっていうので気が緩んでいたのかもしれない
先生も来ていなかったのだ
さすがにおかしいと思って、一回教室を出て学校の受付付近に貼られているクラスの名簿を確認した
思った通りだった
教室も変わっていたのだ
みんなが来ていないのではなく、僕が教室を間違えていたのだ。
omg
というかさらによく見たらどうやら先生も変わっているようだった。これまでの先生が好きだったから、残念だ
でもとりあえず慌てて新しい教室に向かった。これじゃ僕が遅刻扱い。急がなければ
そしてそのクラスについたのだが、そこで僕はさらなる衝撃を受けた
今度は教室に先生だけが一人でいたのだ。 先生が、生徒が一人もいない教室で淡々とホワイトボードにその日やる予定の文法やらなんやらを書き綴っていた
そう、結局生徒は誰一人来ていなかった。
みんなが来ていないのではなく、僕が教室を間違えていたのだ。
ではなく、みんなも遅刻していたし、僕も教室を間違えていたのだ。
とりあえず僕は先生に声をかけ、クラスを間違ってたことを伝えて遅刻じゃないアピールを頑張った
ちょい太り気味の可愛らしい女性の先生だった
ちょいというかまぁ…そこそこ…まぁ結構な…?太り気味の…
でも可愛らしい先生だった
そんなデブの先生が一人で生徒が誰もいない教室で淡々と文字を書いている光景がもうなんだか切なかった
それで改めて先生とちょっと挨拶がてら会話をしているとやっとぞろぞろと生徒が入ってきた
そんで授業が始まるんだけど、自分以外のほとんどが初日だから授業のレベルもまたガクッと下がった
初級のさらに初級。am とか is とか。さすがに完璧に使えるわ
ちょっとこのクラスもう無理、そう思った
そんで、同じくそのクラスにその日から入ってきた一人のトルコ人の女の子がいた
その子はどうやら結構初級の中でもできる感じの子のようだ
するとその子は、その日の授業後、先生に、
「なんで私が初級なの?」
的な文句を言っている。すごい。僕にはできない
先生もうまく説得しているようだった。でも驚いた。海外の女性はこんなにもぐいぐいなのかと。見習いたい
無理だけど
だが翌日、さらに驚く出来事があった
なんとそのトルコ人の女の子が一つ上のクラスに上がっていたのだ
そんな馬鹿な。クラスを上がるにはテストを受けなければいけないはずなのに
あの子は先生に抗議したことで無理やり昇級したのだ。そんな馬鹿な
海外では言いたいことは言わなきゃ伝わらないって言われたけど、伝わりすぎだ
これも規則に厳しい日本人だからそう思うのか…そんな馬鹿な…俺だってもう上がれるくらいの実力はついてるはずなのに…
そんなこんなで結局自分もテストを受け、クラスがその次の週から変更になった
だがなんと、そのトルコ人の子と同じクラスだったのだ
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
次のお話はこちら>>昇級してクラス替え初日から緊急事態で遅刻した話
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